安静時の肩甲骨と肩甲関節窩の位置と角度

肩・肩甲帯

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

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こんにちわ😄

今回は肩甲骨と肩関節を形成する肩甲関節窩の位置と角度について見ていこうと思います

安静時の肩甲骨と肩甲関節窩の位置と角度

肩甲骨の位置と角度

背面から見ると、肩甲骨は第2胸椎から第7〜8胸椎の間に位置します

赤が第2胸椎、青が第8胸椎

一般的に肩甲棘は第3頚椎と同じ高さとなります

また、内側縁は棘突起に対しては3〜5度ほど上方回旋しています(参照資料1)

参照資料1

側面から見ると肩甲骨は上腕骨に対して約20度ほど前傾しています(参照資料1)

上方から見ると肩甲骨は前額面に対して30度内旋しています(参照資料1)

肩甲関節窩の位置と角度

肩甲関節窩は上腕骨頭と肩関節を形成する部分です

肩甲関節窩は垂直でなく、5〜15度後方に傾斜しています(参照資料2、3)

肩甲関節窩の横断面に対する角度は肩甲骨の横断面に対する角度との違いを示す文献や書籍は見当たらないので、ここは同じだと理解しています

それぞれをまとめると、、、、

肩甲骨と肩甲関節窩の位置と角度をおさらいしたところで、その両方を合わせた場合を考えたいと思います

合わせると言っても、ここで関わってくるのは肩甲骨の上方回旋と肩甲関節窩の後方傾斜の2つだけです

上記にあるように安静位の肩甲骨は棘突起(垂直線)に対して3〜5度上方に傾斜しています

さらに肩甲関節窩は後方に5〜15度傾斜しています

これらを合わせると肩甲関節窩は垂直線に対して合計で8〜20度後方傾斜していることになります

この傾斜は安静時に上腕骨を吊り下げる際や、挙上時の初期運動の際に上腕骨頭の支点を形成するのに重要だと考えられています

まとめ

今回のまとめです!

  • 肩甲骨は安静時では第2胸椎〜第7•8胸椎の間に位置する
  • 肩甲骨は安静時では3−5度上方回旋、約20度前傾、約30度内旋している
  • 肩甲関節窩は後方に5−15度傾斜している
  • 肩甲骨と肩甲関節窩の後方傾斜を合わせると、安静時では肩甲関節窩は8-20度後方に傾斜している

参照資料

1 からだの構造と機能Ⅰ p.104

2 からだの構造と機能Ⅰ p.98

3 カラー写真で学ぶ骨・関節の機能解剖 p.26

今回のオススメ書籍

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