鎖骨と上位肋骨の吸気時の動き:デスクワーク時の制限

肩・肩甲帯

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

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こんにちわ😄

今回の記事では吸気時の鎖骨と上位肋骨の関係について考えていこうと思います

鎖骨と上位肋骨:吸気時の位置関係の考察

鎖骨と上位肋骨の位置

上位肋骨は第1肋骨から第5肋骨までを指します

鎖骨は上位肋骨(第1肋骨)のすぐ上に位置します

この写真のように胸骨との関節の位置も鎖骨の方が第1肋骨よりも上にあります

吸気時の上位肋骨の動き

吸気時には上位肋骨は後方に回旋する様に動きます

この時の後方回旋の運動は肋椎関節を中心として動きます

鎖骨と上位肋骨:吸気時の位置関係の考察

今まで見てきた様に、鎖骨は上位肋骨よりも上方に位置し吸気時では上位肋骨は後方回旋をする様に動きます

上位肋骨が後方回旋すると胸骨は上方移動するので、胸骨と関節を成している鎖骨の胸骨端も上方移動することが予想されます

ただし、これは鎖骨を含めて肩甲帯の可動制限などがない状態に限ります

デスクワーク時の姿勢と吸気

デスクワーク時の姿勢と吸気時の鎖骨と上位肋骨の動きを見ていこうと思います

デスクワーク時では手首〜肘辺りまでをデスクに載せ、胸椎は屈曲位を取っている場合がほとんどかと思います

肘までデスクに載せているとそれよりも近位にある肩や肩甲骨の可動は制限されやすくなります

また胸骨屈曲位では肩甲骨自体も外転位となります

肩甲骨が動きにくい状態にあれば、それと関節を成す鎖骨の動きも制限されます

それゆえデスクワークの姿勢では鎖骨を含めて肩甲帯は動きにくい状態になります

吸気時では上位肋骨と鎖骨は上方に上がる必要がありますが、もし鎖骨に可動制限がある場合はその上方移動の制限に繋がる恐れがあります

特に胸椎屈曲位では肋骨全てが下方回旋位を取りやすく、肋骨の上方回旋自体が難しい位置にあります

こうした状況を考えると、典型的なデスクワークの姿勢では吸気時の上位肋骨の上方回旋が制限されやすいと思われます


上位肋骨の後方回旋には斜角筋群や胸鎖乳突筋が関わっていると考えられるので、上位肋骨の可動性が制限されていれば、それらの筋群の緊張も高まると考えられます

まとめ

今回のまとめです!

  • 鎖骨は上位肋骨よりも上方に位置する
  • 吸気時では上位肋骨は後方回旋し、それに伴って鎖骨も動く
  • デスクワークなどの上肢帯や胸椎に制限が及びやすい姿勢では、上位肋骨の後方回旋が制限されやすいと考えられる

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