呼吸時の肋骨の動きと肩甲骨の動き

肩・肩甲帯

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

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こんにちわ😄

今回の記事では呼吸時の肋骨の動きとそれに伴ってどの様に肩甲骨が動くかを考えていきたいと思います

呼吸時の肋骨の動きと肩甲骨の動き

呼吸時の肋骨の動き

呼吸時には肋骨が広がったり狭まったりするように動きます

基本的に息を吸うとき(吸気時)は肋骨は広がり、息を吐くとき(呼気時)は狭まる様な動きが起きます

ただし、左右それぞれ12本ある肋骨では、上の方の肋骨と下の方の肋骨では動き方が違います

吸気時では上の方の肋骨(上位肋骨:第1〜5)は上方に回旋していきますが、下の方の肋骨(下位肋骨:第6-10)は横に広がる様に動きます

ですので肋骨全体を見た時に吸気時では上の方は縦に上がり、下の方は横に広がる様なイメージです

そして呼気時では吸気時の反対の動きが起こります

肩甲骨の動き

肩甲骨は背中に位置しており、肩鎖関節を通して鎖骨とつながっていますが大部分は肋骨に載っかっているような位置を取ります

それゆえに肋骨が動くことはその上にある肩甲骨の位置や動きにも影響を与えることは想像できます

一般的には肩甲骨は第2胸椎〜第8胸椎あたりに位置していると考えられることから、上位肋骨と下位肋骨のどちらの動きにも影響を受けると考えられます(参照資料1)

赤線:第1胸椎

緑線:第5胸椎

青線:第10胸椎

黒線 上:第2胸椎

黒線 下:第8胸椎


赤線緑線の間:上位肋骨

緑線青線の間:下位肋骨

黒線の間:肩甲骨

呼吸時の肋骨の動きと肩甲骨の動き

呼吸時の肋骨の動きのおさらいです

吸気時(吸う)呼気時(吐く)
上位肋骨(1-5)上がる下がる
下位肋骨(6-10)横に広がる横に狭まる

上記の肋骨の動きと肩甲骨の位置を考えていきます。まずは上位肋骨からです


上位肋骨は吸気時では縦に上がることから、肩甲骨もそれに伴って動くと考えられます

上位肋骨は真上に上がるというよりも肋椎関節を支点とした運動をすることから、側面からみると後方回旋するような動きとなります

肩甲骨もこの動きに付随すると考えると、肩甲骨の位置は吸気前よりも後傾すると考えられます

呼気時ではこの反対の動きが起きると考えられ、上位肋骨は側方から見ると前方回旋する様に動き、肩甲骨は前傾すると考えられます


次に下位肋骨を見ていきます

下位肋骨は吸気時では横に広がります

この横への広がりも直線的な動きではなく、肋椎関節を支点とした動きとなります

それゆえに横に広がる動きでは後方(または前方)から見ると上方回旋する様に動きます

この肋骨の動きと肩甲骨の位置を考えると、吸気時の下位肋骨の動きでは肩甲骨は吸気前よりも上方回旋してすると考えられます

そして呼気時では吸気時とは反対の動きが起こるので、下位肋骨は後方(または前方)から見ると下方回旋する様に動き、肩甲骨はも下方回旋している位置になると考えられます

まとめ

今回のまとめです!

吸気時(吸う)呼気時(吐く)
上位肋骨(1-5)上がる下がる
下位肋骨(6-10)横に広がる横に狭まる
肩甲骨後傾
上方回旋
前傾
下方回旋

参照資料

1 からだの構造と機能 Ⅰ p.104

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