踵骨に付着する筋肉と踵骨に対する作用

足部/足首

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

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こんにちわ😄

今回の記事では「踵骨」に付着する筋肉とその筋肉の踵骨に対する作用を見ていきたいと思います

参照資料1

踵骨に付着する筋肉とその作用

踵骨には以下の9つの筋肉が付着しています

<踵骨に付着している筋肉のリスト>

  1. 腓腹筋
  2. ヒラメ筋
  3. 足底筋
  4. 小趾外転筋
  5. 足底方形筋
  6. 短趾屈筋
  7. 母趾外転筋
  8. 短趾伸筋
  9. 短母趾伸筋

これら9つの筋肉は踵骨に付着する部分で大きく3つに分けられると思います

その3つのグループは以下となります

  1. 踵骨の後面に付着する筋肉:腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋
  2. 踵骨の底面に付着する筋肉:小趾外転筋、足底方形筋、短趾屈筋、母趾外転筋
  3. 踵骨の上面に付着する筋肉:短趾伸筋、短母指伸筋

ここからは上記の3つのグループごとに、それぞれの筋肉が踵骨のどの辺りに付着し、そして踵骨に対してどのような作用があるかを見ていきたいと思います

踵骨への作用は下の2つの写真に記載されている運動軸を基にして考えていきます

参照資料1
参照資料1

踵骨の後面に付着する筋肉と踵骨への作用

踵骨の後面に付着する筋肉は腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋の3つです

参照資料2

腓腹筋とヒラメ筋はアキレス腱となって踵骨上後面に付着します

足底筋は踵骨の上後面の内側よりに付着します


下の写真では付着部を青丸で囲っています

参照資料1
参照資料1

運動軸に照らし合わせると前頭軸と垂直軸よりも付着部は後方に位置し、縦軸では中心から内外側に広がる様に付着しています

このことから「腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋」の3つは踵骨に対して主に底屈方向に作用すると考えられます

外反ー内反方向、外転ー内転方向への作用は運動軸と付着部の位置からして少ないと予想出来ます

踵骨の底面に付着する筋肉と踵骨への作用

踵骨の底面に付着する筋肉は小趾外転筋、足底方形筋、短趾屈筋、母趾外転筋の4つです

参照資料3
小趾外転筋

小趾外転筋は踵骨の底面外側部に付着しています

参照資料3

運動軸に照らし合わせると、下の写真内の青丸の位置辺りに付着します

参照資料1
参照資料1

運動軸と付着部の関係から、小趾外転筋は踵骨の底屈、外反、内転に作用すると考えられます

足底方形筋、短趾屈筋

足底方形筋と短趾屈筋はどちらも踵骨底面の中央部に付着します

参照資料3

運動軸に照らし合わせると、下の写真内の青丸の位置辺りに付着します

参照資料1
参照資料1

付着部の位置から考えると踵骨への作用は底屈が考えられます

母趾外転筋

母趾外転筋は踵骨底面の内側部に付着します

参照資料3

運動軸に照らし合わせると、下の写真内の青丸の位置辺りに付着します

参照資料1
参照資料1

この付着部の位置ですと母趾外転筋は踵骨に対して内転、外転、内反に作用することが予想出来ます

踵骨の上面に付着する筋肉と踵骨への作用

踵骨の上面に付着する筋肉は短趾伸筋と短母指伸筋の2つです

参照資料4

どちらの筋肉も踵骨の上面前外側部に付着します

参照資料1
参照資料1

運動軸に付着部を照らし合わせると、わずかですが踵骨の背屈、そして外反と内転に作用することが予想できます

まとめ

今回のまとめです!

<踵骨に付着している筋肉と踵骨への作用>

  • 腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋
    • 踵骨の上後面に付着
    • 踵骨に対して底屈の作用
  • 小趾外転筋、足底方形筋、短趾屈筋、母趾外転筋
    • 小趾外転筋は踵骨底面外側部に付着、踵骨に対して底屈、外反、内転の作用
    • 足底方形筋と短趾屈筋は踵骨底面中央部に付着、踵骨に対して底屈に作用
    • 母趾外転筋は踵骨底面内側部に付着、踵骨に対して底屈、内反、外転の作用
  • 短趾伸筋、短母指伸筋
    • 踵骨の上前外側部に付着
    • 踵骨に対して背屈、外反、内転に作用

参照資料

1 からだの構造と機能 2 腰椎 骨盤 股関節 下肢 p.289

2 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p. 503

3 Atlas of Anatomy p. 414

4 Atlas of Anatomy p. 416

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