足首の関節を分解する①:距骨下関節の位置

足部/足首

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

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はじめに

こんにちわ😄

今回から複数回にかけて「足首の関節」についてまとめていこうと思います🦶

「足首の関節」と言っても足首周りには6つの骨があり、関節とは「骨と骨の間の事」なので『骨の数が多ければ関節の数も多く』なります

ですので、まずは「足首の関節」ってどこなのか?

そして今回まとめていく『距骨下関節』について見ていこうと思います

足首の関節を分解する①:距骨下関節

そもそも足首の関節とは?

先ほども述べたように「足首の関節」と言っても、足首には多くの骨、そして多くの関節があります

足首の骨と関節リスト

足首付近にある骨は6つあります。脛骨(けいこつ)、腓骨(ひこつ)、距骨(きょこつ)、踵骨(しょうこつ)、舟状骨(しゅうじょうこつ)、そして立方骨(りっぽうこつ)です

脛骨(けいこつ)Tibia
腓骨(ひこつ)Fibula
距骨(きょこつ)Talus
踵骨(しょうこつ)Calcaneus
舟状骨(しゅうじょうこつ)Navicular
立方骨(りっぽうこつ)Cuboid
足首周りの骨の名称、右枠は英語

そして一般的に「足首の関節」と言われるのは2つの関節で、それは距腿関節(きょたいかんせつ)と距骨下関節(きょこつかかんせつ)です

青丸が距腿関節赤丸が距骨下関節の位置です

「距腿関節」は距骨と下腿の間、「距骨下関節」は距骨と踵骨の間の関節です

距腿関節(きょたいかんせつ)距骨と下腿(かたい:脛骨と腓骨の総称)の間の関節Talocrural joint
距骨下関節(きょこつかかんせつ)距骨と踵骨の間の関節Subtalar joint
足首の関節、右枠は英語

ですので「足首の関節!」と言った場合は「距腿関節」と「距骨下関節」を指します

「足首の関節」=「距腿関節」としている場合もありますが、現場などで「足首」と言った場合は「距腿関節と距骨下関節」のどちらも含んでいる場合が多いです

そしてここからは「距骨下関節」についてより深く見てきます👀

距骨と踵骨の間が距骨下関節?

先ほどお伝えしたように、距骨下関節は「距骨」と「踵骨」の間の関節です

ただし!!

距骨と踵骨の間をよく見ると単純にそうは言えないことがわかります

距骨と踵骨の間
踵骨の上面

この写真は踵骨の上面を描いた物です

よく見ると「距骨関節面」という文字が3つあります

3つの関節面

距骨関節面には「前」「中」「後」の3つの関節面があります

そしてこの3つの関節面の中で「距骨下関節」に含まれるのは「後距骨関節面」のみです!

距骨下関節は距骨と踵骨の間の一部

踵骨の上面、赤丸同士が関節を形成する
距骨の下面、赤丸同士が関節を形成する

ここまで見てきたように距骨と踵骨の間には3つの関節面があり、そのなかで距骨下関節に含まれるのは後方にある関節面のみです

シンプルな図にすると、、、

距骨と踵骨の間をシンプルにするとこのような図になります

距骨と踵骨はピッタリとくっついていて隙間が無いように感じられますが、実は図のようにくっついている(関節を成している)箇所は3つしかありません(2つの場合もあります)

この距骨と踵骨が関節を成している3つの面のうち後方が距骨下関節です

そして前方の2つの面が距踵舟関節(きょしょうしゅうかんせつ)です。この関節は次回の記事でもう少し詳しく見ていきます

因みに距骨下関節と距踵舟関節の間の隙間を「足根洞」と言います

まとめ

今回の記事のまとめです!

・「足首の関節」→「距腿関節」と「距骨下関節」がある

・「距腿関節」は距骨と下腿の間にあり、「距骨下関節」は距骨と踵骨の間にある

・「距骨下関節」は距骨と踵骨の間にある3つの関節面の後方部分を指す👉

参照資料

1 ネッター解剖学アトラス原書第5版

2 Atlas of Anatomy

今回のオススメ書籍

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