大胸筋、広背筋、大円筋の停止部辺りを深ぼる

肩・肩甲帯

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

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こんにちわ😄

今回の記事では上腕骨に付着する「大胸筋」「広背筋」「大円筋」の付着部の違いを見つつ、その周囲の神経や血管の走行も併せて見ていこうと思います

大胸筋、広背筋、大円筋の停止部辺りを深ぼる

まず最初に大胸筋、広背筋、大円筋の付着部を確認し、その後に周囲の組織を見ていきます!

大胸筋、広背筋、大円筋の停止部

大胸筋、広背筋、大円筋の停止腱は全て上腕骨に付着します

全て似た様な箇所に付着するのですが、その辺りをまずは細かく見ていきます

上腕骨
参照資料1

上の図は上腕骨の写真ですが、この図の中で大胸筋、広背筋、大円筋に関わってくるのは「大結節稜」「結節間溝」「小結節稜」の3つです

  • 「大結節稜」は大結節から下方に続く隆起部分
  • 「結節間溝」は大結節と小結節の間の溝
  • 「小結節稜」は小結節から下方に続く隆起部分

そして大胸筋、広背筋、大円筋はこの「大結節稜」と「小結節稜」に付着します

大胸筋、広背筋、大円筋の停止部
参照資料1
参照資料1
  • 大胸筋大結節稜に付着
  • 広背筋小結節稜に付着
  • 大円筋小結節稜の広背筋よりも内後方部に付着
参照資料1

覚えにくい場合は「結節間溝」を挟んで大胸筋は外側に、広背筋と大円筋は内側に付着と覚えることも出来そうです!

また、大胸筋は身体の前面から、広背筋と大円筋は身体の後面から腱が伸びてくるので、位置的に大胸筋の停止部は自然と広背筋・大円筋よりも外側になります

ここまでをまとめると、、、

  • 大胸筋は大結節稜に付着(結節間溝の外側)
  • 広背筋は小結節稜に付着(結節間溝の内側)
  • 大円筋も小結節稜に付着(広背筋付着部よりも後内側部)

停止部周囲の神経や血管

大胸筋、広背筋、大円筋の付着部位の違いがわかったところで、その周囲の大まかな神経や血管も見ていこうと思います

付着部周囲の神経や血管

大胸筋、広背筋、大円筋付着部周囲の神経と血管は2つのグループに分けられます

それは広背筋・大円筋の①前方を通るか、②後方を通るかです

①前方を通る神経や血管は

  • 正中神経
  • 橈骨神経
  • 尺骨神経
  • 上腕動脈など
参照資料2
参照資料3
参照資料4

②後方を通る神経や血管は

  • 腋窩神経
  • 後上腕回旋動脈など
参照資料4
参照資料5

これらをまとめると、、、

<広背筋・大円筋の前方を通る神経や血管>

  • 正中神経
  • 橈骨神経
  • 尺骨神経
  • 上腕動脈など

<広背筋・大円筋の後方を通る神経や血管>

  • 腋窩神経
  • 後上腕回旋動脈など

まとめ

今回のまとめです!

  • 大胸筋は大結節稜に付着(結節間溝の外側)
  • 広背筋は小結節稜に付着(結節間溝の内側)
  • 大円筋も小結節稜に付着(広背筋付着部よりも後内側部)

  • 広背筋の前を正中神経、橈骨神経、尺骨神経、上腕動脈が通過
  • 大円筋の後ろを腋窩神経、後上腕回旋動脈が通過

参照資料

1ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.407

2 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.417

3 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.421

4 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.414

5 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.420

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