舌を動かす筋肉のまとめ

頭部/脳

アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)。リハビリ/トレーニング/治療、どれにおいても『解剖学』の知識と理解は欠かせないと日に日に感じています。解剖学をもっと勉強するため、そして私の知識が誰かの為になればいいなと思いブログを書いています!

Yoshihiko TKをフォローする
SNSフォローボタン
Yoshihiko TKをフォローする

こんにちわ😄

今回は「舌を動かす筋肉」についてまとめていきたいと思います!

参照資料1

舌を動かす筋肉のまとめ

今回見ていく筋肉は以下の8つです

  • オトガイ舌筋(Genioglossus)
  • 舌骨舌筋(Hyoglossus)
  • 茎突舌筋(Styloglossus)
  • 口蓋舌筋(Palatoglossus)
  • 上縦舌筋
  • 下縦舌筋
  • 横舌筋
  • 垂直舌筋

上記8つの筋肉について、その付着部や機能についてまとめていきます

オトガイ舌筋(Genioglossus)

オトガイ舌筋は舌の大部分を成す筋肉です(参照資料2)

参照資料3
参照資料1
  • 起始:下顎骨オトガイ棘
  • 停止:舌骨、舌の下部
参照資料4
参照資料5

オトガイ舌筋の機能は「舌の前方と下方への移動」です

舌骨舌筋(Hyoglossus)

舌骨舌筋は舌の後下部外側にある薄い筋肉です(参照資料6)

参照資料3
参照資料1
  • 起始:舌骨(前部繊維は舌骨体、後部繊維は舌骨大角)
  • 停止:舌の後外側面
参照資料7
参照資料5

舌骨舌筋の機能は舌後下部の後方と下方へ移動」です

茎突舌筋(Styloglossus)

茎突舌筋は舌の後外側にある筋肉です(参照資料8)

参照資料7
参照資料1
  • 起始:側頭骨の茎状突起
  • 停止:舌の外側面
参照資料9
参照資料1

茎突舌筋の機能は「舌の上後方への移動」です

口蓋舌筋(Palatoglossus)

口蓋舌筋は舌の上外側部にある筋肉です(参照資料10)

参照資料1
参照資料11
  • 起始:舌の外側面
  • 停止:口蓋腱膜
参照資料11
参照資料12

口蓋舌筋の機能は舌を上部に引き上げ、軟口蓋を舌に向けて牽引します

上縦舌筋、下縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋

上縦舌筋、下縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋の4つの筋肉は舌の内在筋と分類されています(参照資料13)

これらの骨に付着しておらず、全て筋肉などの軟部組織に付着しています

上縦舌筋

上縦舌筋は舌の表面(背側部)のすぐ下層にある筋肉です

参照資料7

上縦舌筋単体で収縮した場合、舌は前後に短く、左右に広がります。また舌の先端を背屈(持ち上げる)動きも担います

下縦舌筋

下縦舌筋は舌の下部にある筋肉です

参照資料7

下縦舌筋はオトガイ舌筋、舌骨舌筋、茎突舌筋の繊維と連結します

下縦舌筋が単体で収縮した場合、舌は前後に縮み、左右には広がり、舌の先端は底屈します

横舌筋

横舌筋は上縦舌筋と下縦舌筋の間、舌中隔より外側に伸びる筋肉です

参照資料3

横舌筋が単体で収縮した場合、舌は前後に伸び、左右には薄くなります

垂直舌筋

垂直舌筋はその名の通り、舌内部を上下に伸びる筋肉です

参照資料3

垂直舌筋が単体で収縮した場合、横舌筋同様に舌は前後に伸び、左右には薄くなります

まとめ

今回のまとめです!

<舌を動かす筋肉>

筋肉名起始停止機能
オトガイ舌筋オトガイ極舌骨、舌の下部舌を前方・下方へ移動
舌骨舌筋舌骨舌の後外側面舌を後方・下方へ移動
茎突舌筋茎状突起舌の後外側面舌を後方・上方へ移動
口蓋舌筋舌の外側面口蓋腱膜舌を上方へ移動
軟口蓋を下方へ牽引
上縦舌筋舌の前後径の伸長、左右径の拡大
舌先端の背屈
下縦舌筋舌の前後径の短縮、左右径の拡大
舌先端の底屈
横舌筋舌の前後径の伸長、平坦化
垂直舌筋舌の前後径の伸長、平坦化

※骨部への付着はなし

参照資料

1 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.59

2 McCausland T, Bordoni B. Anatomy, Head and Neck, Genioglossus Muscle. 2022 Jun 11. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2022 Jan–. PMID: 31424725.

3 Atlas of Anatomy p.548

4 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.51

5 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.53

6 El Omda S, Winters R. Anatomy, Head and Neck, Hyoglossus Muscle. 2022 Aug 15. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2022 Jan–. PMID: 34662079.

7 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.60

 Akbar S, Hohman MH. Anatomy, Head and Neck, Styloglossus. 2022 Sep 12. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2022 Jan–. PMID: 34662012.

9 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p.10

10 Rathee M, Jain P. Anatomy, Head and Neck, Palatoglossus Muscle (Glossopalatinus, Palatoglossal). 2022 Jun 11. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2022 Jan–. PMID: 31751013.

11 ネッター解剖学アトラス原書第5版 p52

12 Atlas of Anatomy p.548

13 Dotiwala AK, Samra NS. Anatomy, Head and Neck, Tongue. 2022 Aug 27. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2022 Jan–. PMID: 29939559.

今回のオススメ書籍

毎回解剖学に関するオススメ書籍を紹介しています!

https://amzn.to/3idg5EV

脳振盪専門ブログのご案内

「しっかりアナトミー」の他にもスポーツ中の脳振盪専門ブログを続けています

ぜひそちらもご覧ください👇

スポーツ中の脳振盪に関しての部屋
スポーツ中の脳しんとうで悩む選手を減らしたい

店舗のご紹介

このブログの著者が経営している店舗のご紹介です

東京都文京区にてリコンディショニグ、競技復帰へのリハビリ、パーソナルトレーニング、脳振盪リハビリなどを行っています

文京区白山:パーソナルトレーニングなら有資格者在勤のCALANTスポーツリハビリ&パフォーマンス
文京区白山・春日・後楽園・東大前でパーソナルトレーニングやリコンディショニングならCALANT白山!安心のトレーニング資格保有者、多彩な経験、運動生理学修士号の知識で貴方の本来の身体を取り戻すお手伝いをします!

セミナーのお知らせ

私が講師を務めるセミナーのご案内です

SMART Tools認定 IASTM資格コース – SMART TOOLS JAPAN

コメント

タイトルとURLをコピーしました