
こんにちわ😄

今回の記事では「Flat Thoracic Spine(平坦な胸椎)」について肋椎関節との関係を踏まえて考えていこうと思います

Flat Thoracic Spine:胸椎後弯の減少と肋椎関節
胸椎の後弯とFlat Thoracic Spineとは?

胸椎は背骨の中で胸の部分にあたる骨です

胸椎は全部で12個あり、横から見ると後側にカーブしています


このカーブを後弯と言います

胸椎は伸展すると後弯が減少し、屈曲すると後弯が増加します

そして後弯が減少していることをHypokyphosisと言います

またHypokyphosisでは胸椎は真っ直ぐ平坦になっているように見えることからFlat Thoracic Spine(平坦な胸椎)とも表現されます


呼吸時の胸椎と肋椎関節の動き

呼吸時には胸椎は伸びたり曲がったりするように動きます

吸気時には胸椎の伸展が起こります

さらにこの時、胸椎の椎体は1つ下のレベルの椎体に対して後方にスライドします


呼気時には反対に胸椎の屈曲が起こります

胸椎の屈曲では、胸椎の椎体は1つ下のレベルの椎体に対して前方にスライドします


肋椎関節は肋骨頭関節と肋横突関節の2つの関節を含んだ総称です


前回の記事では呼吸時のこれらの関節の動きについてもまとめました(前回の記事↓)

肋骨は息を吸う時(吸気時)は胸椎に対して上方回旋+下方スライドし、息を吐く時(呼気時)は下方回旋+上方スライドします

ここまでをまとめると呼吸時には胸椎と肋椎関節は以下のように動きます
吸気時 | 呼気時 | |
胸椎 | ・伸展 ・椎体は1つ下の椎体に 対して後方スライド | ・屈曲 ・椎体は1つ下の椎体に 対して前方スライド |
肋椎関節 | ・上方回旋 ・胸椎に対して下方スライド | ・下方回旋 ・胸椎に対して上方スライド |
Flat Thoracic Spineと肋椎関節

ここまで胸椎の形状や動き、肋椎関節について見てきましたが、ここからはFlat Thoracic Spineと肋椎関節の関係について考えたいと思います

胸椎は伸展すると後弯が減少、屈曲すると後弯が増加します

そしてFlat Thoracic Spineは胸椎の後弯が減少している状態なので、胸椎自体は伸展位で固定されているのではと考えます

また、肋椎関節は第1・11・12胸椎を除き、同じレベルの肋骨と胸椎+1つ上のレベルの胸椎によって形成されています


よって胸椎が伸展位にあれば、肋椎関節も吸気時と同じように上方回旋+下方スライドが起きていると考えれれます(下方スライドは関節包内運動なので機能障害があれば制限されているとは予想します)

ですのでFlat Thoracic Spineがある場合、肋椎関節も上方回旋位で固定されている可能性があります

それ故にFlat Thoracic Spineの改善には胸椎だけでなく肋椎関節の機能障害を改善する必要があると考えます(もちろん頚椎や腰椎などの他の部分の改善も必要だと思いますが)
まとめ

今回のまとめです!
- Flat Thoracic Spine:胸椎後弯の減少、胸椎伸展位での固定
- 胸椎の動き
- 吸気時:伸展、胸椎の椎体は1つ下の椎体に対して後方スライド
- 呼気時:屈曲、胸椎の椎体は1つ下の椎体に対して前方スライド
- 肋椎関節:胸椎の伸展と共に上方回旋が生じる
- Flat Thoracic Spineでは胸椎伸展位固定の為、肋椎関節も上方回旋位で固定の可能性
参照資料
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