
こんにちわ😄

今回の記事では「膝関節筋」という膝関節の上前方にある小さな筋肉について見ていこうと思います

膝関節筋とは?:構造と機能
膝関節筋とは?

膝関節筋(Articularis Genus)とは、大腿骨前下方から膝蓋骨にかけて位置する筋肉です



これらの写真の様に大腿四頭筋の深部に位置しています

以前の記事で膝周りの脂肪体について書きましたが↓

膝関節筋は膝蓋上脂肪体の後方、大腿骨前脂肪体の前上方、膝蓋上嚢の上方の位置します
膝関節筋の構造:起始と停止

膝関節筋に関しての研究報告はいくつかありますが、それらをまとめると膝関節筋の起始は大腿骨、停止は膝蓋上嚢や膝関節包です

ただ、停止に関しては中間広筋の繊維に付着しているものもあると報告があります(参照資料3、4)
起始:大腿骨
停止:膝蓋上嚢、膝関節包、中間広筋
膝関節筋の機能

ここからは膝関節筋の機能について見ていきます

一般的に膝関節筋のような小さい筋肉は「関節を安定させる、もしくは動かす」といった機能よりも、他の機能をより重点的に担う場合が多いです

膝関節筋の位置や付着部から考えるに、膝関節筋の機能の1つは膝の関節運動の際に膝蓋上嚢を牽引することかと思います

膝関節筋の機能は膝の伸展時に膝蓋上嚢を適切に引っ張り上げることだと考えられます

下の図の様に膝蓋上嚢の位置は膝関節の曲がり具合で変化します


ですので膝蓋上嚢は膝が伸展するにつれて大腿骨上方に向かって動きます

その膝蓋上嚢の上方への動きを担うのが膝関節筋だと考えられます
<膝関節筋の機能:膝蓋上嚢を膝伸展時に引っ張り上げる>

そしてこれは予想になりますが、膝関節筋が無かった場合は膝蓋上嚢が適切に上方に引っ張られず、膝を伸ばした時に膝の上の「つまり感」などに繋がるのではないかと考えられます


膝蓋上嚢は膝関節の曲げ伸ばしによって移動しますが、この時に適切に移動するために「折り目」のようなものがあると考えています

この「折り目」があることによって、膝を何回曲げ伸ばししても膝蓋上嚢は綺麗に移動することが出来るのではないかと思っています

この「折り目」はカーテンをイメージするとわかりやすいかもしれませんが、カーテンには山と谷の「折り目」があることで使わない場合は綺麗に畳めますが、もしこの折り目がなくてぐちゃぐちゃの場合は畳もうとした時に非常に「かさばって」しまいます



これと同じことが膝蓋上嚢にも言えるのではと思います

つまり、「膝の動きに伴って頻繁に動く膝蓋上嚢にも「かさばらない」様に折り目のような役割の部分があり、膝関節筋に引っ張られることでその「折り目」がキチンと畳まれて上方に引っ張られる」のではないかと考えています
まとめ

今回のまとめです!
- <膝関節筋とは?>
- 膝関節のすぐ上方に位置する筋肉
- 大腿骨前脂肪体の前上方、膝関節上脂肪体の後方、膝蓋上嚢の上方に位置する
- <膝関節筋の起始と停止>
- 起始:大腿骨
- 停止:中間広筋、膝蓋上嚢、膝関節包
- <膝関節筋の機能>
- 膝の伸展に合わせて膝蓋上嚢を適切に上方に引っ張り上げる
参照資料
5 からだの構造と機能 2 腰椎 骨盤 股関節 下肢 p.186
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